人間の手はいろいろなことをしますが、足のほうはあまり働きません。步くことと走ることのほかはたいした仕事をしません。特に足の裏は、何も重要な働きはしないように見えます。ところが、足の裏の働きについて実験した結果、面白いことがわかったそうです。
12人の若い男女を二つの組に分けます。一定の時間、一方の組の人たちは、はだしになって竹を踏み続けます。もう一方の組は、高いいすに腰掛けて、何もしないでいます。いすが高いので足は床につきませんから、足の裏には何の刺激もありません。
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その後両方の組が同じゲームをします。テレビの画面に色の名前を表す漢字が出ますが、その漢字の表す色と、漢字そのものの色は違っています。たとえば白い線で書いた「青」という字が出ます。それを見て、急いで「青」のふだを探して高く上げます。何回も続けると疲れて間違いが多くなりますが、二つの組のうち、竹を踏んだ人たちのほうが成績がよかったのです。つまり足の裏を刺激すると、頭の働きがよくなることがわかったのです。
人を好きになったことがない30代女性です。
私には友達も恋人もいません。自己肯定感の低さと人間不信のため、学生から社会人になっても、必要以上に人と親しくなろうとせず、友人を作ろうとしてきませんでした。
数年前に、「友達や恋人が欲しい」と社会人サークルに参加したり、思い切ってバーなどに行ったりして人と知り合おうと努力しました。特別親しい友人はまだできませんが、以前よりも初対面の人と話せるようになったし、職場でも明るく振る舞えるようになりました。
でも、恋人に関してはどうしてよいかわかりません。私は人を好きになったことがありません。学生時代にカッコイイと感じる人もいなかったし、テレビで大好きな男性俳優などもいません。マッチングアプリを試してみましたが、正直、よく知らない男性の顔を眺めてみても興味が持てません。
こんな私が人を好きになれるのでしょうか。恋人のいる人や、結婚して子供のいる周りの人を見るとうらやましく感じます。打ち込める趣味を見つければ、こうした苦悩からも解放されるのでは、といろいろなことに挑戦してみても、うらやましい気持ちはなくならず、うまくいきません。友人も作れないような人間だから、人を好きになる能力もないのではないかと、不安とコンプレックスで時々苦しくなってしまいます。
私も友人と呼べる人は今いません。学生時代はいましたし、今でもそれなりに話すような知人はいます。おでかけや旅行に行けるような友人や恋人がいる人をうらやましく思ったときもありました。しかし、「自分は一人の方が楽だ」という事実に気づいてそれを認めてしまうと、途端に楽になったものです。
無理に友人や恋人を作っても、ぐるぐるなやみさんの心が疲れてしまうのは、何となく予想ができてしまい、今がおつらい時期というのも理解できます。現在、一番考えてあきらめたり、あがいてみたりする不安定な時間のようですね。でもその時期が長い目で見て大事になってきます。
今は「他人がうらやましいけど、同じようにできない自分を認めてあげる」までの時間です。その間に苦しむ以外で何ができるか……。せっかくですから、ご自分の過去と向き合ってはいかがでしょうか。家族の顔を見て、他愛もない話をして、お墓参りでご先祖様にあいさつをして。自分が愛情のつながりで生まれてきた存在であることを感謝し、かみしめましょう。少しは自分を認められるようになるかもしれません。もしもご両親に結婚をせっつかれても、「迷いがあって、お父さんやお母さんの顔を見に来た。甘えてもいいかな」と言えば、前のめりな話にはならないと思うのです。十分に甘えて、手を合わせて、好きでいてもらえる世界に浸ったら、きっと「誰かを愛する世界」に興味が湧いてきて、無理に恋人や友人を作らなきゃという焦りからも距離がおけると思います。
ぐるぐるなやみさんがうらやましく思っている人も、さまざまな悩みやつらさを抱えているでしょう。隠すのがうまい人もいます。見えないだけです。人は皆、幸せとつらさとの間でぐるぐるしているのですから。
きつねが井戸に落ちましたが、どうしても上がれなくて、困っていました。そこへ、のどがかわいて困っているやぎがやってきました。そして、井戸の中に、きつねが入っているのを見つけると、その水はうまいかとききました。きつねは、困っているのに平気な顔をして、水のことをいろいろほめたて、やぎにおりて来るように進めました。やぎは、水が飲みたいばかりに、うっかりおりて行きました。
さて、やぎは、のどのかわきがおさまったので、上に上がる方法を、きつねに相談しました。すると、きつねは、うまい方法を思いついたと言って、「あなたの前足を壁につっぱって、角を前にやってくださいよ。そうすれば、わたしが背中に乗って飛び出し、そして、あなたを引き上げましょう。」と言いました。
そこで、やぎは、今度もきつねの言うとおりにしました。きつねは、やぎの足の方から跳び上がって、その背中に乗り、そこから、角をふみ台にして、井戸の口まで上がりました。そして、そのまま行ってしまおうとしました。やぎが、きつねに、約束がちがうじゃないかと、文句を言うと、きつねは、ふり返って言いました。「ねえ、やぎさん、あなたにもう少し知恵があれば、そんな所へおりなかったでしょうね。」